著者
橋本 佳蓉子 渡辺 雄貴
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.45, no.Suppl., pp.137-140, 2021-12-20 (Released:2022-02-02)
参考文献数
15

自ら振り返り次につなげるような学習活動として,自己調整学習が注目されている.自己調整学習は数学的問題解決と過程の段階において関連が考えられる.そこで,本研究では自己調整学習との関連に着目した,高校生の数学的問題解決方略使用を促す授業外学習教材の開発を目的とした.高校1年生を対象に数学Ⅰの2次方程式・不等式の単元で実践した.質問紙調査の結果,数学的問題解決方略は,問題の得点の上位群で問題解決の見通しに関する点で改善が見られた.しかし,授業外学習での自己調整学習方略と動機づけに改善が見られず,成績に応じて問題内容を変えることや授業内容と関連させることなどの教材の課題が明らかとなった.