著者
橋本 喬史
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.84, no.7, pp.1096-1099, 1995-07-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
5
被引用文献数
2 2

過粘稠度症候群の原因疾患の大部分は原発性マクログロブリン血症と多発性骨髄腫である.過粘稠度症候群の主要症状は出血,神経症状,眼症状であり,重篤化しやすく,症状発現時には速やかな対応が必要になる.悪性免疫グロブリン異常症における過粘稠度症候群の治療には,二重濾過血漿交換療法を中心とする血漿交換によりM蛋白を除去すると,迅速な症状軽快が持たらされるが,効果は一時的であり,化学療法との併用が必要である.