著者
橋本 有貴
出版者
公立大学法人 国際教養大学専門職大学院グローバル・コミュニケーション実践研究科日本語教育実践領域
雑誌
国際教養大学専門職大学院グローバル・コミュニケーション実践研究科日本語教育実践領域実習報告論文集 (ISSN:21853983)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.88-114, 2019 (Released:2019-10-07)

本稿は国際教養大学専門職大学院グローバル・コミュニケーション実践研究科日本語教育実践領域(以下,本大学院)の3期にわたる実習を通して筆者が行ったアクション・リサーチの報告である。本稿の考察は学習者から「もっといろいろなことを学びたかった」という授業内容に関する不満の声を得たことから始まる。そして主に春実習の振り返りを通し,学習者の学習ニーズを把握し授業に反映させることができていたかについて検証した。さらに様々な制約により授業にニーズを反映させることができない場合の教師の役割の1つとして学習内容の意義付けについても検討した。その結果をもとに,学習者のニーズをどのように授業に反映させるか,また,反映できない場合の教師の対応について考察する。