著者
服部 豪夫 毛利 純一
出版者
公益社団法人 日本セラミックス協会
雑誌
窯業協會誌 (ISSN:00090255)
巻号頁・発行日
vol.89, no.1034, pp.568-571, 1981-10-01 (Released:2010-04-30)
参考文献数
10
被引用文献数
2 2

酸化カルシウムの再炭酸化反応の動力学を検討した. 炭酸カルシウムを真空中, 800℃で1時間〓焼し, 酸化カルシウムを得, これを500℃に降温させ, そこに炭酸ガスを導入し反応させた. 炭酸ガス圧12-55Torrの条件で, 石英スプリングを用いた熱重量測定により求めた反応時間-反応率曲線を解析して次の結果を得た.(1) 酸化カルシウムの再炭酸化反応は二つの過程よりなっていた.(2) はじめの過程は直線則で表される界面反応が律速の過程であり, 続いて(3) 第2の過程は放物線則がなりたつ, 拡散律速反応の過程であった.(4) 両過程の速度定数はいずれも測定した炭酸ガス圧力の範囲内で直線的に変化した.