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毛氏江元寿梅園直脚<毛利梅園>//書画并撰著
- 出版者
- 写
『梅園草木花譜』は毛利梅園の画譜中最大の規模で、本資料「春」4帖・「夏」(寄別4-2-3-2、4-3-1-1、計8帖)、「秋」(寄別4-3-1-2、4帖)、「冬」(寄別4-3-2-1、1帖)に分けられている。所収数は、春349・夏617・秋277・冬34、総計1277品であり、江戸時代屈指の植物図譜の一つである。ねむりそう(現オジギソウ)・月下香(オランダスイセン)・凌霄葉蓮(ノウゼンハレン)・波羅門参(バラモンジン)など、外来品の初出図も少なくない。別に文部省作成の『梅園百花画譜目録』(寄別4-2-2-1)がある。:『梅園介譜』『梅園魚品図正』解題、『参考書誌研究』41号参照。このほか、『梅園海石榴花譜』(寄別4-2-2-6、1帖、天保甲辰年[=弘化元年、1844]春序)は、海石榴(ツバキ)だけ65品種を載せる。『梅園菌譜』(寄別4-2-2-5、1帖、天保7年[1836]9月序)はキノコの図譜で、木蕈類(木にはえるキノコ)39品および地蕈類(土にはえるキノコ)120品、計159品を所収する。『草木実譜』(特7-163、1冊、序跋無し)、別名『写真斎実譜』は袋綴じ本で、図があるのは果実類(木の実、果物)162品、芋1品、海藻25品、計188品。他の梅園画譜と異なり、写生年月日の記載が一つも無い。(磯野直秀)