著者
気象学会地球環境問題委員会 IPCC WG1国内支援事務局 林田 佐智子
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.189-193, 2008-03-31
被引用文献数
2

IPCCへのノーベル平和賞受賞は,地球温暖化現象の理解を科学的に評価し,それが高い確率で起ることを証明できたことに対する貢献に対して与えられた.このような地球規模の現象の科学的評価は非常に困難で, IPCCでは20年にわたり多くの研究者の貢献を基礎に,その評価に大きな努力をしてきた.この意味では,その基礎にある膨大な研究成果を生み出す土壌を醸成してきた気象学会等の研究コミュニティーの貢献が大きい.ここでは,近年の温暖化研究の情勢をまとめる意味で, IPCC WG1国内支援事務局の近藤洋輝氏(第1節〜3節および第5節)と,東北大学の中澤高清氏(第4節)にIPCC第4次報告書に関わる日本コミュニティーの貢献についてまとめて頂いた.