著者
水城 啓 永田 博司
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.108, no.1, pp.22-28, 2019-01-10 (Released:2020-01-10)
参考文献数
24

慢性便秘症の診断は患者の訴えに基づくことが多いため,治療の基本は患者の愁訴の改善である.慢性便秘症治療の第一歩は,生活習慣や食生活の改善である.これらを改善することは,便秘症状の改善だけでなく,再発の予防にも有効である.食事は朝食が最も重要であり,毎日十分な排便時間を取れる環境づくりや適切な排便姿勢を指導する.プロバイオティクスは,腸管運動を亢進させ,排便回数や便性状,排便困難感等の改善に効果がある.