著者
水梨 一利
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.82, no.12, pp.1964-1967, 1993-12-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
5

特発性副甲状腺機能低下症は,明らかな誘因を伴わずに, PTH分泌不全を来したものであり, PTHの最大分泌能の低下およびset-pointの左への移動を特徴とする. PTH作用および血清PTH値の低下に加え,外因性PTHに対する反応性の保持によって診断される.活性型ビタミンD3によって治療されているが,血清Caの上昇に伴い,高Ca尿症を来しやすいため,血清Caを正常下界に維持することが望ましい.