- 著者
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塚本 東子
石川 達也
張 尚美
水野 久美子
- 出版者
- THE JAPANESE SOCIETY OF CHILD NEUROLOGY
- 雑誌
- 脳と発達 (ISSN:00290831)
- 巻号頁・発行日
- vol.33, no.6, pp.523-527, 2001-11-01
- 参考文献数
- 22
- 被引用文献数
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2
歳で発症したナルコレプシーの1男児例を報告した. 症例は, 昼間の眠気過剰・睡眠発作で発症し, その後, 情動性脱力発作および夜間睡眠分断を呈した.睡眠ポリグラフ検査では, 入眠時REM睡眠期 (sleep-onset REM period, SOREMP) が出現し, ヒト主要組織抗原 (HLA) は, DR2およびDQB1*0602が陽性であった. 治療は, 昼間の眠気に対しmethylphenidate, 情動性脱力発作に対しclomipramineを用い有効であった. 思春期前発症のナルコレプシー患者は行動異常を伴うことが多く, てんかん, 注意欠陥多動性障害と誤診されたり, 周囲から怠け者とみられることもあり, 特に本症例のような就学児の場合は, 早期診断治療と周囲の理解, 援助が必要である.