著者
平野 晃司 永井 義隆 山上 善久
出版者
埼玉県農林総合研究センター
雑誌
埼玉県農林総合研究センター研究報告 (ISSN:13467778)
巻号頁・発行日
no.6, pp.31-39, 2007-03

高病原性鳥インフルエンザ等、鶏法定伝染病の発生時に措置される鶏卵の移動禁止や周辺地域での鶏卵流通の不調等に対応して、産卵ステージにかかわらず一定期間の鶏卵産卵停止を可能とするため、産卵盛期にある採卵鶏に対する休産誘導処理を検討した。産卵率98%の26週齢鶏に対し休産誘導処理として絶食あるいはフスマ主体飼料切替給与(以下、フスマと略す。)をそれぞれ4日、7日、10日実施した。これらの処理に伴う鶏個体別休産日数を区ごとに平均すると、絶食4日区は6.1日、絶食7日区は11.6日、絶食10日区は16.1日となった。また、フスマ4日区は0.7日、フスマ7日区は1.5日、フスマ10日区は2.4日となった。このような結果から、産卵盛期の鶏に休産を誘導する方法としては、処理期間7日間以上の絶食法が確実であった。