著者
田中 深貴男 梅沢 一弘
出版者
埼玉県農林総合研究センター
雑誌
埼玉県農林総合研究センター研究報告 = Bulletin of the Saitama Prefectural Agriculture and Forestry Research Center (ISSN:13467778)
巻号頁・発行日
no.2, pp.103-106, 2002-10 (Released:2011-03-05)

1999年4月に県内で初めて発生したキンギョのヘルペスウイルス性造血器壊死症(GFHN)について、その発生及び養魚場の汚染状況を調査するとともに、養魚場の防疫措置の効果を追跡した。また、防疫に関する試験を実施した。この結果、県内の生産者の2/3の養魚場でによる汚染が確認された。また、生産池の消毒、受精卵の消毒及び隔離飼育は、本病の予防に有効であるが、親魚池等の汚染エリアと生産池の隔離が困難な構造、配置の養魚場では、完全に発病を抑えることが困難であることが分かった。さらに、ニシキゴイやタイリクバラタナゴ、ホンモロコ、ナマズなど県内で生産、流通しキンギョと接触する可能性が高い他の魚種については、GFHNVに対する感受性がないことが判明した。
著者
田中 深貴男 梅沢 一弘
出版者
埼玉県農林総合研究センター
雑誌
埼玉県農林総合研究センター研究報告 (ISSN:13467778)
巻号頁・発行日
no.2, pp.103-106, 2002-10

1999年4月に県内で初めて発生したキンギョのヘルペスウイルス性造血器壊死症(GFHN)について、その発生及び養魚場の汚染状況を調査するとともに、養魚場の防疫措置の効果を追跡した。また、防疫に関する試験を実施した。この結果、県内の生産者の2/3の養魚場でによる汚染が確認された。また、生産池の消毒、受精卵の消毒及び隔離飼育は、本病の予防に有効であるが、親魚池等の汚染エリアと生産池の隔離が困難な構造、配置の養魚場では、完全に発病を抑えることが困難であることが分かった。さらに、ニシキゴイやタイリクバラタナゴ、ホンモロコ、ナマズなど県内で生産、流通しキンギョと接触する可能性が高い他の魚種については、GFHNVに対する感受性がないことが判明した。
著者
大河原 睦
出版者
埼玉県農林総合研究センター
巻号頁・発行日
no.7, pp.120-124, 2008 (Released:2011-01-27)
著者
原口 雅人
出版者
埼玉県農林総合研究センター
雑誌
埼玉県農林総合研究センター研究報告 (ISSN:13467778)
巻号頁・発行日
no.7, pp.42-55, 2008-03

食味等に優れたハタケシメジおよびコムラサキシメジについて施設・露地における栽培技術を検討した。ハタケシメジの施設栽培では、覆土未処理で保存菌株45系統をビン栽培し、栽培期間・収量および傘型で一次選抜後、生産者施設で収量および形質の優れた1菌株を選抜した。この菌株は覆土処理を省略した工程で対照品種に比べ同等以上であった。コムラサキシメジ施設栽培では、野生菌株を植菌し1ヶ月培養した菌床ブロックを鹿沼土に埋設後、露地発生のデータに基づく子実体発生環境下に静置することで、接種後70日頃から子実体が散発的に2ヶ月以上収穫が可能となった。菌床5個で収量はほぼ日々平準化し、子実体は虫害がなく、露地のものより形質が優れ、生産者施設で再現性が確認された。また、紫色が濃く堅牢な1菌株を選抜し、育苗箱を用いた菌床埋設栽培で接種後60日から40日間で200g/kg菌床以上を収穫できた。広葉樹樹皮堆肥を標準とする培地基材の未利用木質資源での置換を検討したところ、ハタケシメジでは粉砕したスギ樹皮堆肥で5割まで置換が可能であり、またマイタケ廃菌床堆肥では全量置換が可能であった。一方、コムラサキシメジでは、エノキタケ廃菌床腐熟物で半量まで、マイタケ廃菌床堆肥で全量置換が可能であった。コムラサキシメジの露地栽培では、菌床埋設後17日の9月下旬から11月中旬にかけて2菌株で子実体が発生した。1菌株は早生で菌床重量の2割の収量であったが、他の1菌株は晩生で収量が少なかった。なお、発生全期間で子実体の56〜100%がキノコバエ科の幼虫に食害され、コムラサキシメジの人工栽培には施設栽培が適していた。ハタケシメジの露地における原木栽培では、2年以上土中に埋設したスギ・サクラ原木を高圧滅菌後植菌することで原木全体に菌糸がまん延すると共に、一部の原木で菌糸束を経由し、子実体が発生した。
著者
田中 深貴男 梅沢 一弘
出版者
埼玉県農林総合研究センター
巻号頁・発行日
no.2, pp.103-106, 2002 (Released:2011-03-05)

1999年4月に県内で初めて発生したキンギョのヘルペスウイルス性造血器壊死症(GFHN)について、その発生及び養魚場の汚染状況を調査するとともに、養魚場の防疫措置の効果を追跡した。また、防疫に関する試験を実施した。この結果、県内の生産者の2/3の養魚場でによる汚染が確認された。また、生産池の消毒、受精卵の消毒及び隔離飼育は、本病の予防に有効であるが、親魚池等の汚染エリアと生産池の隔離が困難な構造、配置の養魚場では、完全に発病を抑えることが困難であることが分かった。さらに、ニシキゴイやタイリクバラタナゴ、ホンモロコ、ナマズなど県内で生産、流通しキンギョと接触する可能性が高い他の魚種については、GFHNVに対する感受性がないことが判明した。
著者
中村 嘉之 藤野 幸宏
出版者
埼玉県農林総合研究センター
雑誌
埼玉県農林総合研究センター研究報告 (ISSN:13467778)
巻号頁・発行日
no.9, pp.9-16, 2010-03

県内のパン工場から排出される食パンの耳主体のパン残さ(以下パン残さ)を、市販飼料に30%もしくは50%混合し、栄養成分を調整せずに出荷前の2か月間、県内で普及する系統豚ダイ2サキタマ系交雑豚(LWD)に給与することで、背最長筋断面のマーブリングスコアーが1.8から4.2に上昇し、霜降り豚肉の生産が可能である。出来た豚肉のオレイン酸含量は、市販飼料で育てた豚肉と比較して、パン50%混合飼料区の方が3ポイント程度高く、筋肉内脂肪含量も高い。食味試験のアンケート調査において、約8割以上の試食者がパン残さで育てた豚肉の方が、市販飼料で育てた豚肉と比較して、香り、柔らかさ、味について高く評価した。実証試験を1戸の農家において、パン残さを市販飼料に50%混合し同様な条件で行ったところ、筋肉内脂肪含量は実験1と比較して低かったが、マーブリングスコアーは3.2と霜降り豚肉の生産が可能であった。
著者
岩崎 泰史
出版者
埼玉県農林総合研究センター
雑誌
埼玉県農林総合研究センター研究報告 (ISSN:13467778)
巻号頁・発行日
no.3, pp.71-74, 2003-10
被引用文献数
1

ゴウシュウアリタソウの発芽適温は25?30℃で、埼玉県の露地野菜地帯では主に5?10月の気温の高い時期に問題となることが推察された。また、本雑草の種子には休眠性がなく、適条件下では直ちに発芽、生長し、出芽後3週間で稔実する早産性であること、株の生長と並行して各葉腋に開花・結実する性質のため、1株当たりの種子生産量は非常に多いことが推察され、これらの諾特性が本雑草が野菜産地で急速に蔓延した要因の一つと考えられる。防除法として土壌処理除草剤や土壌くん蒸剤の防除効果が高いことが判明したが、今後、薬剤のみに依存しない防除技術の確立が望まれる。
著者
佐藤 賢一 佐藤 岩夫 中村 幸二
出版者
埼玉県農林総合研究センター
巻号頁・発行日
no.4, pp.1-9, 2005 (Released:2011-03-05)

農業用塩化ビニル資材中に含まれる、フタル酸エステルのハウスにおける動態を調べた。土壌中におけるフタル酸エステルの分解性は大きく、2週間程で初期濃度の1/10に低下した。農業用塩化ビニルフィルムからの溶出は、温度が高くなると増加した。ハウス内の気中におけるフタル酸エステル濃度は定量限界以下か室内環境基準値程度であった。フタル酸エステルは、ハウス内でビニルフィルムに付着した水分に伴って動くと推定された。ハウス栽培のコマツナにおけるフタル酸エステルは、フタル酸ジエチルヘキシルで0.07?0.24mg/kgと比較的低濃度であった。塩化ビニルハウス内で作物を栽培しても、通常の条件下では、フタル酸エステルの付着が問題になることは少ないと考えられるが、塩化ビニル中のフタル酸エステルは、ハウス内の結露水に溶けることから、結露水に作物を触れさせないことが、フタル酸エステルの付着を回避するためには最も重要と考えられた。
著者
池田 順子 増山 富美子
出版者
埼玉県農林総合研究センター
雑誌
埼玉県農林総合研究センター研究報告 (ISSN:13467778)
巻号頁・発行日
no.9, pp.42-45, 2010-03

のらぼう菜は、洋種なばなに分類されるアブラナ科野菜である。埼玉県、東京都、神奈川県で栽培され、県内では、比企地域で江戸時代から栽培される伝統野菜である。主におひたしやごま和えとして食されている。こののらぼう菜を活用し、産地化・ブランド化を図るため、埼玉県在来のらぼう菜3系統(比企のらぼう菜、都幾川のらぼう菜、野口種苗のらぼう菜)の栄養・食味特性を明らかにするとともに加工品への添加利用を検討した。
著者
荒川 誠 矢ヶ﨑 健治 三島 誠 岡田 雄二 齋藤 孝一郎
出版者
埼玉県農林総合研究センター
雑誌
埼玉県農林総合研究センター研究報告 (ISSN:13467778)
巻号頁・発行日
no.11, pp.33-38, 2012-03

2010年の埼玉県における稲作期間は記録的な高温となった。特に8月は平均気温29。3℃と熊谷地方気象台の観測史上1位を記録し,平年を2。9℃上回る記録的な猛暑であった。この高温は,水稲種子生産にも影響を与え,発芽能力を検査する発芽調査において,休眠が深いためと思われる発芽遅延が「彩のかがやき」,「彩のみのり」で報告された。通常の休眠打破は通風乾燥機で50℃,5日間程度乾燥することにより行っているが,それに加え過酸化水素等による浸漬処理を行い,発芽試験を実施する場面もあった。そこで,2010年に埼玉県農林総合研究センター水田農業研究所で生産された原種4点および埼玉県指定採種圃で生産された種子340点を収集し,休眠が深い可能性のある種子について発芽試験を行うとともに休眠性について調査を行ったところ,いくつかの知見を得たので報告する。
著者
佐藤 賢一 佐藤 岩夫 成田 伊都美 中村 幸二
出版者
埼玉県農林総合研究センター
雑誌
埼玉県農林総合研究センター研究報告 (ISSN:13467778)
巻号頁・発行日
no.6, pp.5-16, 2007-03

水稲や、エダマメ、ホウレンソウ、ネギ、キャベツ、レタス、ピーマン、ニンジン、ダイコン、サトイモ、サツマイモ等野菜は、その可食部中にダイオキシン類を吸収移行し、蓄積することは少ない。農作物のダイオキシン類濃度は、吸収より付着による影響が大きく、根等の様に表面が土壌に直接触れている部位で高い。農作物からのダイオキシン類摂取を少なくするためには、作物に付着しているダイオキシン類を少なくすることが有効で、葉菜類の外葉除去、果菜類、根菜類、イモ類の皮むきで、効果的に低減する。
著者
佐藤 賢一 佐藤 岩夫 成田 伊都美 中村 幸二
出版者
埼玉県農林総合研究センター
巻号頁・発行日
no.6, pp.5-16, 2007 (Released:2011-05-26)

水稲や、エダマメ、ホウレンソウ、ネギ、キャベツ、レタス、ピーマン、ニンジン、ダイコン、サトイモ、サツマイモ等野菜は、その可食部中にダイオキシン類を吸収移行し、蓄積することは少ない。農作物のダイオキシン類濃度は、吸収より付着による影響が大きく、根等の様に表面が土壌に直接触れている部位で高い。農作物からのダイオキシン類摂取を少なくするためには、作物に付着しているダイオキシン類を少なくすることが有効で、葉菜類の外葉除去、果菜類、根菜類、イモ類の皮むきで、効果的に低減する。
著者
田中 深貴男 梅沢 一弘
出版者
埼玉県農林総合研究センター
雑誌
埼玉県農林総合研究センター研究報告 (ISSN:13467778)
巻号頁・発行日
no.1, pp.119-121, 2001-03

1997年に発生したキンギョ0年魚の大量死の原因は、Flavobacterinm columnare強毒株の感染症であることが明らかになり、本疾病に対する対策を検討したところ、ニフルスチレン酸ナトリウム2ppmとメチレンブルー2ppmを飼育池に散布して行う薬浴が有効であった。
著者
塚澤 和憲
出版者
埼玉県農林総合研究センター
雑誌
埼玉県農林総合研究センター研究報告 (ISSN:13467778)
巻号頁・発行日
no.7, pp.66-69, 2008-03

「ボンジョールノ」、「エスクックトール」はリコピン含有量が多く収量性の優れる調理用品種である。また、機能性成分であるリコピンやグルタミン酸、ビタミンC等の栄養成分は隔離床栽培により増加するが、収量は減少した。
著者
馬場 未帆 柴崎 誠次 小川 和雄
出版者
埼玉県農林総合研究センター
雑誌
埼玉県農林総合研究センター研究報告 (ISSN:13467778)
巻号頁・発行日
no.5, pp.101-103, 2005-10

平成11、12年度に県内で生産されている31種類の地域農産物について、アイスクリームヘの加工適性を検討し、越生町特産の梅ジャム、ユズ、岡部町の味来トウモロコシのアイスクリームが商品化された。平成13年度には、地域農産物15種類について、豚肉ソーセージヘの加工適性を検討し、キヤッセ羽生のモロヘイヤソーセージが商品化された。平成15、16年度に商品性を高めた加工食品の開発をテーマとした取り組みでは、高品質肉用鶏タマシャモでソーセージ、燻製、プレスハムなど、新ブランド「愛彩豚」ネギ入りソーセージ、県内産大豆を使用した豆乳、豆腐アイスクリームなどを試作し、商品化を目指している。
著者
中村 秀夫
出版者
埼玉県農林総合研究センター
雑誌
埼玉県農林総合研究センター研究報告 (ISSN:13467778)
巻号頁・発行日
no.9, pp.59-61, 2010-03

気象変動に関する政府間パネルの第4次評価報告書で、今後100年間で全世界の平均気温は1.1〜1.6℃上昇すると想定されている。2006年に(独)農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センター(以下九農研)は乾物生産力が大きい飼料用サトウキビを開発し、日本初の飼料用サトウキビとして「KRFo93-1」(以下「KRFo93-1」)が品種登録された。また、北関東ではサトウキビ近縁種の栽培が報告されている。埼玉県では温暖化に対応できる新たな飼料作物を探索するため、現在九州以南で栽培されている「KRFo93-1」について生育状況と乾物生産性を調査した。
著者
大友 芳成
出版者
埼玉県農林総合研究センター
巻号頁・発行日
no.5, pp.44-46, 2005 (Released:2011-03-05)

農業水路を想定したドジョウの越冬条件を明らかにするため、11月18日-4月12日までドジョウ0年魚を各区30尾供試し、水深(2.5、5、10cm)と底泥の厚さ(0、2.5、5、10cm)を組み合わせた12通りで越冬させた。底泥の無い区(水深2.5-10cm)では2月24日までに全ての個体が死亡した。底泥の有る区では生残率は76.7-98.9%で、底泥の存在がドジョウ越冬時の生残率を向上させた。
著者
平野 晃司 永井 義隆 山上 善久
出版者
埼玉県農林総合研究センター
雑誌
埼玉県農林総合研究センター研究報告 (ISSN:13467778)
巻号頁・発行日
no.6, pp.31-39, 2007-03

高病原性鳥インフルエンザ等、鶏法定伝染病の発生時に措置される鶏卵の移動禁止や周辺地域での鶏卵流通の不調等に対応して、産卵ステージにかかわらず一定期間の鶏卵産卵停止を可能とするため、産卵盛期にある採卵鶏に対する休産誘導処理を検討した。産卵率98%の26週齢鶏に対し休産誘導処理として絶食あるいはフスマ主体飼料切替給与(以下、フスマと略す。)をそれぞれ4日、7日、10日実施した。これらの処理に伴う鶏個体別休産日数を区ごとに平均すると、絶食4日区は6.1日、絶食7日区は11.6日、絶食10日区は16.1日となった。また、フスマ4日区は0.7日、フスマ7日区は1.5日、フスマ10日区は2.4日となった。このような結果から、産卵盛期の鶏に休産を誘導する方法としては、処理期間7日間以上の絶食法が確実であった。