著者
初瀬雄一 真野明子 永瀬秀彦
雑誌
デジタルプラクティス
巻号頁・発行日
vol.1, no.3, pp.121-128, 2010-07-15

鉄道輸送は毎日休むことなく継続したサービスを提供する必要がある.日本の鉄道の特徴は朝夕の猛烈なラッシュであり,自動出改札システムの重要な課題の一つとして,高密度輸送におけるピーク時の乗降客に対応して旅客流動を確保するための「自動改札機の処理速度向上」がある.本稿では,「センタサーバ」「駅サーバ」「端末」の3階層からなる自律分散システムとして構築されたIC乗車券システムにおいて,高性能,高信頼を実現するための技術を紹介する.これらの技術は東日本旅客鉄道のSuicaシステムに導入され,その有効性が実証されている.