- 著者
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庄山 茂子
浦川 理加
江田 雅美
- 出版者
- 日本デザイン学会
- 雑誌
- デザイン学研究 (ISSN:09108173)
- 巻号頁・発行日
- vol.50, no.6, pp.87-94, 2004-03-31
- 被引用文献数
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本研究は、女子学生のリクルートスーツにおいて、シャツの色彩の違いが、服装メッセージにどのような影響を及ぼすかを明らかにすることを目的とした。調査に用いた試料は、ベーシックなdark Grayのスーツにオープンカラーのシャツである。12色のシャツの色について調査した(ペールトーン10色と無彩色2色)。調査対象者は、就職活動中の女子学生166名と採用者側の銀行員157名とした。女子学生が着たい色、採用者側が好感を持つ色について回答を求めた。それぞれの色について、25対の形容詞を用いてSD法によるイメージ評価をしてもらった。その結果、女子学生が着たい色および採用者側が好感を持つ色の上位は、White、Blueであった。因子分析の結果、女子学生は、着たい色に「洗練」や「知性」を求め、採用者側は交換を持つ色に「誠実さ」を感じている事が明らかとなった。シャツの色彩の違いにより異なる服装メッセージが認められた。