著者
大塩 行夫 池内 まき子 前田 昭二
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, pp.253-258, 1962-11-30 (Released:2016-09-05)
被引用文献数
2 2

ウシ・ウマ・ブタ・ヤギの糞便から発生する双翅類の年間調査を行つたところ, 次のようなことがわかつた.1) 発生した双翅類は11科, 14種で, とくにイエバエ・オオイエバエ・ヒメイエバエ・サシバエの発生が多かつた.2) イエバエは6月から10月にかけて発生し, 各家畜の糞便から発生したが, ウマ・ブタ, とくにブタの糞便からの発生がいちじるしかつた.3) サシバエはウマの糞便からは発生しなかつたが, ウシ・ヤギの糞便から多数発生した.4) ハエの発生は糞便単独の場合よりも, 糞便に飼料が混じた場合に多かつた.とくにイエバエではこの傾向がいちじるしかつた.