- 著者
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横田 雅実
木村 真人
池森 紀夫
中尾 泰崇
中山 菜央
廣橋 愛
- 出版者
- 一般社団法人 日本総合病院精神医学会
- 雑誌
- 総合病院精神医学 (ISSN:09155872)
- 巻号頁・発行日
- vol.22, no.3, pp.221-226, 2010-07-15 (Released:2014-07-01)
- 参考文献数
- 10
向精神薬の副作用である口渇は,治療コンプライアンスやQOLを低下させる障害である。そこで本研究では,口渇症状を訴える向精神薬服用者に対して,抗コリンエステラーゼ作用による唾液分泌促進効果が報告されているH2遮断薬nizatidineを投与し,その効果を検討した。当科外来受診中の向精神薬服用者のうち,口渇を訴えた22名(男性6名,女性16名,平均年齢53.1±14.8歳)を対象とし,nizatidine(アシノンⓇ)を通法に従い,8週間投与し,口渇自覚症状スケールを用いてその間の口渇症状の変化を観察した。その結果,nizatidine投与前と比較して,4週,8週で口渇症状は改善した。このことより,nizatidineは向精神薬服用者の口渇症状改善に有用と思われた。