本論文では、PCTE(Portable Common Tool Environment)を用いて、商用CASEツールのデータを統合する手段を論じたものである。様々な統合技術の調査及び開発を紹介しつつ、その結果をStP/OMTとObjectCenterの統合にまとめる。上流工程と下流工程のCASEツールをデータ統合することにより、作業の連続性の保証と変更の波及の追跡が容易に分かることが期待される。本論文ではそれを交換するためのスキーマ例の結果も示す。さらに、このツールを用いて実際のソフトウェアの開発を行ない、それに基づいて統合ツールの問題点を分析しつつ、ツール統合のありかたについて提案する。