著者
泉 政寛 池邉 智史 竹内 裕介 玉井 幹人
出版者
日本肩関節学会
雑誌
肩関節 (ISSN:09104461)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.616-619, 2017

第1肋骨疲労骨折を2例経験したので報告する.2症例ともに高校野球の投手であった.投球後より右肩甲部の痛みを認め,単純X線にて第1肋骨疲労骨折の診断となった.1~2ヶ月間の投球禁止で疼痛は改善した.本骨折は,単純X線にて骨折部が不明瞭で,臨床症状においても特徴的な症状にも乏しく,初診時に診断に至らないことが多い.スポーツ選手における肩関節周囲の痛みでは第1肋骨疲労骨折を念頭に置き診断する必要がある.