著者
河合 克宏
出版者
独立行政法人理化学研究所
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

IRBITノックアウトマウスにおいて見られる種々の行動異常の発症機構を解明するため、モノアミン産生および細胞内pH制御へのIRBITの寄与に関して検討を行った。その結果、モノアミン産生の鍵となるTyrosine hydroxylaseのリン酸化をCaMKIIαの活性を介してIRBITが制御している事がわかった。また、神経細胞およびグリア細胞においてIRBIT欠失が細胞内pH制御の機能異常を引き起こす事も明らかにした。
著者
河合 克宏
出版者
独立行政法人理化学研究所
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

IRBITによるCaMKIIα活性制御の分子機構およびその生理的意義を明らかにし、脳神経系におけるIRBITの役割を解明するため、in vitro kinase assay,細胞株発現系、培養神経細胞およびIRBITを全身で欠損したIRBIT KOマウスを用いてIRBITがCaMKIIα活性に及ぼす効果を検討した。いずれの実験系においてもIRBITがCaMKIIα活性を抑制する事を明らかにした。さらにIRBIT KOマウスが学習行動試験や社会性行動試験等の行動実験において行動異常を示す事を明らかにした。