著者
河合 荘景 佐治 斉
出版者
JAPAN ASSOCIATION FOR EARTHQUAKE ENGINEERING
雑誌
日本地震工学会論文集 (ISSN:18846246)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.46-58, 2008

大規模な地震災害直後に被災地において救助・支援活動を行うためには、車両の移動経路を確立することが必要となる。そのためには広域道路情報を早期に迅速に把握することが必要となる。この目的のため、撮影時に災害による影響を受けにくく、広域に渡り早期に情報を得られる航空画像を用いることは有効である。本研究では、地震災害発生後に撮影された航空画像とディジタル地図を用いて、都市部における建物倒壊による道路閉塞領域を抽出する手法を提案する。具体的には、エッジや色情報を用い、道路被害や建物倒壊が発生している場所を抽出し、それらの隣接関係を用いることにより高精度に道路閉塞状況を抽出するものである。提案手法に基づき計算機上にソフトウェアを作成して実際の航空画像を解析し、手法の有効性を示した。