著者
河田 恭郎 Santosa Andrew E. 前川 守
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. PRO, [プログラミング]
巻号頁・発行日
vol.97, no.45, pp.37-42, 1997-05-21

我々が進めてきていたEuniceプロジェクトのEunice97言語を概観する。Eunice97はプロトタイプによるオブジェクト指向言語であり、リレーションをファーストクラス・オブジェクトとして扱えるのが最大の特徴である。通常のオブジェクト指向言語では組み込み機能となっている類型化/個別化リレーションもリレーションの一つであり、それによってメタプログラミング機能が提供される。リレーションは階層的に定義できる。リレーションを利用することで、概念モデリングが容易になり、また、用途に応じたリレーションを用意することで、記述がより正確になる、などの利点が得られ、ソフトウェア開発の上流工程からの支援をめざすEuniceプロジェクトの目的も合致する。