著者
河野 久雄
出版者
社団法人 日本繊維機械学会
雑誌
繊維機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.17, no.7, pp.508-512, 1964

<B>目的</B><BR> 第1, 2報において得られた反応速度式の微分形および積分形を用いて最適経済計算を行ない, 実際の反応条件や, 反応装置の仕様を定める諸因子を決定する方法を求めること. <B>成果</B><BR> 8つの未知数, すなわち反応に要する時間θr (hr), 反応装置中の無水酢酸濃度cr1 (kg/m3), 有効反応面積Ar (m2), 繊維層の厚みω (kg/m2), この繊維層を吹き抜ける反応ガスの速度ν (m/min), この速度を実現するための送風機の風圧ΔP (kg/m2), 反応装置に供給される反応物質の量F (m3/製品kg) 反応ガスの排出量D (m3/製品kg) を定めるために, つぎの8つの関係式を誘導した.<BR>前報の結果と前後の状況より<BR>θr=α1/cr1, α1=mM1/mr/kc本文 (3) 式υ=β1ω, β1= (0.415ρg/ΔM) 1/1.36/ρg…(11)または= (561/ (tf-tg) M) 1/1.22/ρg のいずれか大きい方の値J=Arω'/θr=Arω'cr1/θr…(4) ΔP=β2w1.42υ1.48+β3υ2…(13) <BR>物質収支よりD=k1-a (k1-k2) /cr (a-b) -L…(5) F=k1-b (k1-k2) /cF (a-b)…(6) <BR>経済計算よりb= (α2-√α2α3/α2-α3)a…(8) 2.90β12.48β2ω3.9+2β31β3ω3=6120ηYrγ/1.47E (f1+f2)…(15) (記号については本文を参照されたい) <BR>これらの式より, 所要の量が定められ反応装置を設計することができる.