著者
河野 雄平
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.104, no.2, pp.260-267, 2015-02-10 (Released:2016-02-10)
参考文献数
10

高血圧患者の10%以上は二次性高血圧であり,診療においてはその可能性を念頭に置くべきである.特に重症高血圧や急な発症,若年発症の高血圧では可能性が高い.二次性高血圧の大部分は適切な診断と治療により良好な血圧コントロールが得られ,高血圧の治癒が期待できる場合も少なくない.治療抵抗性高血圧は降圧薬の3剤併用でもコントロール不良の高血圧で,服薬アドヒアランスや生活習慣,白衣現象,二次性高血圧,治療薬などの要因を考慮し,適切に対処することが重要である.薬物治療では,十分量の降圧薬を多剤併用し,利尿薬を含めることが原則となる.