- 著者
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津田 祐輔
- 出版者
- 公益社団法人 高分子学会
- 雑誌
- 高分子論文集 (ISSN:03862186)
- 巻号頁・発行日
- vol.74, no.1, pp.10-25, 2017
- 被引用文献数
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7
長鎖アルキル基,不飽和長鎖アルキル基,γ-オリザノールなどの天然物骨格,<i>t</i>-Boc基などの光反応性基を有する各種の芳香族ジアミンモノマーを新規に合成し,市販のテトラカルボン酸二無水物モノマーと重合させ,成膜性に優れ,耐熱性も十分な可溶性ポリイミドを合成した.得られたポリイミドの薄膜に紫外線(λ<sub>max</sub>;254 nmもしくは365 nm)を照射すると,水に対する接触角は照射した紫外線エネルギーに応じ,100°付近から最小20°付近まで大きく低下し,疎水性から親水性に制御可能であることが判明した.接触角測定の結果および各種表面分析の結果より,紫外線照射によるポリイミド表面の長鎖アルキル基などの疎水基が減少しヒドロキシ基などの親水基が生成していることが確認された.本技術は,紫外線照射により,ポリイミド表面を容易に疎水部と親水部にパターニングする手法として,プリンテッドエレクトロニクスの分野での応用が期待される.