- 著者
-
水間 久美子
岩部 博子
北久保 佳織
松浦 成志
浅見 暁子
中山 雅博
田川 学
鈴木 浩明
増本 幸二
- 出版者
- 一般社団法人 日本臨床栄養代謝学会
- 雑誌
- 学会誌JSPEN (ISSN:24344966)
- 巻号頁・発行日
- vol.3, no.1, pp.11-19, 2021 (Released:2021-08-25)
- 参考文献数
- 14
【目的】当院では2013年9月より頭頸部がん患者の栄養管理を目的に,病棟担当管理栄養士を配置している.今回,配置前後の対象患者の体重減少率およびエネルギー充足率を比較検討した.【方法】対象は2013年4月1日~2014年3月31日に当院耳鼻咽喉科に14日以上入院した頭頸部がん患者91名(年齢64.6±9.8歳,男性74名,女性17名).病棟担当管理栄養士配置を行っていなかった群(以下,配置前群と略)46名と病棟配置後群(以下,配置後群と略)45名の体重減少率およびエネルギー充足率を比較した.【結果】頭頸部がん患者の入院中の体重減少率は配置前群7.1±4.7%から配置後群4.9±4.7%へと有意に低下した(p=0.029).退院時エネルギー充足率は,配置前群71±30%から配置後群87±27%へと有意に上昇した(p=0.011).【結論】管理栄養士の病棟配置によりエネルギー充足率が高まり,体重減少を抑えることが可能であった.