著者
東尾 久雄 廣野 久子 佐藤 文生 徳田 進一 浦上 敦子
出版者
日本食品保蔵科学会
雑誌
日本食品保蔵科学会誌 (ISSN:13441213)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.3-7, 2011-01 (Released:2012-12-06)

イチゴ果実の着色は供試した白色蛍光ランプ,食肉展示用蛍光ランプのいずれを照射しでも着色し始めた果実の着色を促進した。その着色促進には,UVのみならず可視光線も関与していた。また,UVの作用は処理する果実熟度で大きく異なり,着色し始めた果実ではアントシアニン合成に促進的に作用し,着色が果実表面の1/2程度およびそれ以上に進むと抑制的に作用することが推察された。一方,イチゴ未熟果実の着色促進に有効なUV強度は供試した蛍光ランプのUV領域の総放射エネルギー量より,0.14W・m-2程度で十分と思われた。