著者
柳澤 幸江 小谷 哲司 淡嶋 恭子 杉山 洋
出版者
和洋女子大学
雑誌
和洋女子大学紀要 = The journal of Wayo Women's University (ISSN:18846351)
巻号頁・発行日
no.58, pp.119-128, 2018-03-31

本研究は、プチプチ食感を主軸にした咀嚼誘発性食品(楽しく・自然と咀嚼を増やすことができる食品)の開発を大きな目的とし、咀嚼回数増加効果が期待できるプチプチ食感の咀嚼回数に与える影響について検討した。加えてオノマトペとしてプチプチというテクスチャー表現の好感度を調査した。プチプチ食感を有する海ブドウを用いて、コントロールのところてんに海ぶどうを添加した結果、添加量の増加に伴って咀嚼回数が有意に増加した。また、プチプチ食感を有する海ブドウを添加(1.5~4.5g)した試料は、予め潰すことでプチプチ食感を削除した海ブドウ試料より、全ての添加量で咀嚼回数が有意(p<0.001)に増加した。これらの咀嚼回数増加の効果は、男・女で差が無く、また咀嚼習慣性の影響も小さいことが示された。加えて、プチプチというテクスチャー表現は好感度レベルが高く、5点満点で平均スコア4.01であった。