著者
玉井 幸恵 清水 智美 永井 文乃 熊谷 晶子
出版者
一般社団法人 日本女性科学者の会
雑誌
日本女性科学者の会学術誌 (ISSN:13494449)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.33-38, 2015-03-27 (Released:2015-03-31)
参考文献数
10

唾液は、血液に比し、非浸襲、安全に採取でき、特にストレス研究において注目されている。唾液ストレスマーカーとして、α-アミラーゼ活性やクロモグラニンAが知られているが、これらの研究は急性期ストレスに限られ、長期的ストレス状態緩和での研究はほとんどなされていない。今回、海岸ウォーキングストレス緩和法について検討した。唾液アミラーゼ活性、血圧測定、ストレス心理テストをウォーキング前後で実施した。約40名の唾液サンプルのうち、アミラーゼの活性がウォーキング後に低下していた3サンプルについて、解析を試みた。唾液アミラーゼ分子について抗体を用いウェスタンブロッティング、ドットブロット分析を行った。これらの結果から、アミラーゼ活性の減少は、唾液腺からの分泌低下というより、別の因子による可能性が示唆された。現在、これらバイオマーカーに関してプロテオーム解析を継続中である。