著者
清水 美保 和田 隆志
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.108, no.5, pp.907-915, 2019-05-10 (Released:2020-05-10)
参考文献数
21

「糖尿病性腎症」の病理分類が提唱され,病理所見と予後との関連が報告されている.一方,「糖尿病性腎臓病(diabetic kidney disease:DKD)」に包括される病態として,顕性アルブミン尿を伴わない糸球体濾過量(glomerular filtration rate:GFR)低下例では,軽微な糖尿病性糸球体病変とは対照的に,尿細管間質病変及び血管病変が進展した“腎硬化症”の特徴も認められる.さらに,糖尿病例には,糖尿病と直接関連しない腎疾患の合併も認められる.糖尿病に伴う腎障害の早期診断,予後診断ならびに特異的診断において,病理所見による層別化が有用と考えられる.