著者
五味 雅大 平野 正広 加藤 宗規 清水 菜穂
出版者
了德寺大学
雑誌
了德寺大学研究紀要 = The Bulletin of Ryotokuji University (ISSN:18819796)
巻号頁・発行日
no.11, pp.165-170, 2017

[目的]肘関節屈曲筋力の徒手筋力測定における再現性の問題に対して,定量的測定値を得るためにハンドヘルドダイナモメーターを徒手で用いる従来の方法と,考案したハンドヘルドダイナモメーターをベルトで固定した方法における再現性を検討した.[対象]若年健常成人31名の利き手である右上肢31肢であった.[方法]ハンドヘルドダイナモメーターを徒手で固定する従来の方法とベルトで固定する方法による肘関節屈曲筋力測定を行い,測定値を比較,検討した.[結果]ハンドヘルドダイナモメーターをベルトで固定した方法における検者内の級内相関係数は0.90であり,Bland-Altman分析では,1回目と2回目の測定値において系統誤差を認めなかった.[結論]1回練習をした後,1回目,2回目の測定値を採用することで,考案したハンドヘルドダイナモメーターをベルトで固定した肘関節屈曲筋力測定方法は,臨床使用が可能な再現性を有することが示唆された.