著者
清野 晃之
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
pp.NSKKK-D-23-00085, (Released:2023-12-26)

本研究では, ニラの冷凍保存によるメチイン含量の変化を調査するために, 4種類の包装方法を検討した. その結果, ニラ葉の表面の乾燥を防ぐ方法, フリーザーバックやラップではニラを密閉・密着して保存することができるため, 冷凍後のニラのメチイン含量に影響はないことがわかった. 一方で, 新聞紙を用いた場合, 包装時の厚みにより, メチイン含量に影響が見られた. これはニラを薄く新聞紙で包んだ際に, ニラからの水分蒸発が新聞紙外の空気まで移動したことで乾燥が進み, それに伴いニラの組織や細胞が劣化したことで, エタノールによるメチインの抽出効率が向上したのではないかと考えられる.