- 著者
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立花 正一
中沢 孝
渋川 喜和夫
- 出版者
- 日本食品科学工学会
- 雑誌
- 日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
- 巻号頁・発行日
- vol.55, no.12, pp.583-588, 2008-12-15
- 参考文献数
- 7
宇宙環境のストレスと宇宙食。1961年4月に旧ソ連のガガーリン宇宙飛行士が初めて宇宙に飛び出してから既に50年を経ようとしている。有人宇宙開発もアメリカと旧ソ連が互いに覇権を争っていた「競争」の時代から、現在地上約400kmの軌道上に建設が進む国際宇宙ステーション(ISS:15カ国の国際共同プロジェクト)が象徴するように「協力」の時代に人っていると言える。我が国も今年3月と6月に「きぼう」という愛称の科学実験棟の主な部分(船内保管室、船内実験室、及びロボットアーム)を相次いで打上げ、ISSに首尾よく取り付けたことで、このプロジェクトの主要なメンバーとして本格的に活動を始めた。来年2月にはJAXAの若田飛行士が我が国初の宇宙長期滞在(3ケ月)に挑み、ISS内での科学実験を本格化させると共に、「きぼう」の最後のパーツである船外実験プラットホームのISSへの組み込み作業に主体的に取り組むことになっている。2009年中にはISSの乗組員の数は3人から6人に倍増する予定で、その後は若田飛行士に続いてJAXA飛行士が次々と約6ケ月の長期滞在ミッションに参加することになる。これまでスペースシャトルでの2週間ぐらいの短期ミッションしか経験の無かった我が国が、いよいよ6ケ月間を基本とする長期宇宙滞在に参加するわけである。