著者
渋江 唯司 大政 光史
出版者
近畿大学
雑誌
近畿大学生物理工学部紀要 = Memoirs of the School of Biology-Oriented Science and Technology of Kinki University (ISSN:13427202)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.77-84, 2004-09-30

むち打ち症は交通事故によって引き起こされる最も一般的な障害である。最近、アクティブ・ヘッドレスト・システムのようないくつかのアイディアが、むち打ち症の発生を減少させるために自動車に導入されてきた。むち打ち症の発生メカニズムを知ることは非常に重要である。首に生じる力は、むち打ち症の発生と深く関係のあるように見える。ここでは、非線形のFEM手法に基づいた、自動車の運転手の首に発生する力の大きさを定性的に推定するための、単純なFEMモデルを示す。このモデルは人体、座席および3点式シート・ベルトを表わし、それらの問の相互作用を垂直な2次元断面内で考慮している。発生する力に及ぼす座席の剛性や座席と車体の間の結合剛性の影響を、提案したモデルで推定する。