- 著者
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野村 聡
塩谷 猛
渋谷 哲男
内間 久隆
鈴木 英之
内田 英二
- 出版者
- 日本外科系連合学会
- 雑誌
- 日本外科系連合学会誌 (ISSN:03857883)
- 巻号頁・発行日
- vol.36, no.1, pp.50-54, 2011 (Released:2012-02-25)
- 参考文献数
- 10
- 被引用文献数
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1
症例は56歳,男性.主訴は気尿,糞尿.腹部CT検査で膀胱内にガス像と膀胱に癒着するS状結腸を認めた.注腸造影検査では上行結腸とS状結腸に多発する憩室,更にS状結腸狭窄と同部位から膀胱内へ造影剤の流出を認めた.S状結腸憩室炎による結腸膀胱瘻と診断し,手術療法をすすめたが,仕事上の都合により保存的治療を希望し,内視鏡的バルーン拡張術を施行した.一時的に症状は改善したが,糞尿が増悪したため,S状結腸切除,膀胱部分切除術を施行した.病理組織学的にもS状結腸憩室炎に伴う結腸膀胱瘻と診断された.結腸膀胱瘻の根治には手術が必要と考えられた症例を経験した.