著者
新谷 勝広 猪股 雅人 富田 晃 渡辺 晃樹
出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
no.13, pp.49-56, 2014 (Released:2016-01-20)

1990年代後半より県内のモモ栽培地域でモモ樹が衰弱もしくは枯死してしまう障害の発生が見られるようになった。そこで,現地における発生実態および障害の特徴を把握し,その経緯に基づいた再現試験および防止対策試験を行った。現地実態調査から,枯死障害の発生に,圃場や品種の違いとの明白な関係は認められなかった。一方,剪定を中心とする樹体管理,特に冬季剪定おける強剪定との関係が最も高かった。再現試験においても,強剪定した樹に衰弱樹や枯死樹が多く発生し,現地実態調査で観察された枯死障害の症状と同様の症状が確認された。このことから,冬季の強剪定が枯死障害の発生に大きく関与しており,剪定切り口からの枯れ込みが養水分の通導を妨げ,枯死の引き金になっている可能性が示唆された。また、防止対策試験では,厳寒期後の3月に剪定を行う方法が障害の発生を防止するうえで最も有効であることが明らかとなった。