著者
渡辺 最昭 磯村 勝利
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.15, no.11, pp.1215-1219, 1966-11-05 (Released:2009-06-30)
参考文献数
6

カルシウムカーバイドによるアルコールの定量の可否を明らかにする目的で,カルシウムカーバイドとメタノールの反応をガスクロマトグラフ法により検討した.その結果,温度250℃以下ではほとんど反応は起こらないが,温度300℃で,メタノールは100%反応して,アセチレン(65モル%)とジメチルエーテル(35モル%)を生成することが明らかになった.この条件のもとに,n-ヘプタン中に微量メタノールを溶解させた標準試料について実験したところ,本法がメタノールの定量に利用できることがわかった.