著者
宮崎 紀郎 湊 幸衛 玉垣 庸一
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究
巻号頁・発行日
vol.1986, no.57, pp.39-44, 1986

週刊誌中吊り広告を提案するにあたって,その制作の手がかりを得るために,週刊誌中吊り広告とその本誌を対象サンプルとして,イメージ調査を行った。調査データを因子分析した結果,サンプルに対する被験者のイメージ評価は4因子で構成されていることが判明した。この第1因子の「好感度」と第2〜4因子の「躍動感」「大衆性」「重厚感」を軸に,それぞれのサンプルの確率集中楕円を描いたところ,各サンプルのイメージ像が浮かびあがってきた。これらの調査結果を生かした,ひとつの提案として,週刊誌中吊り広告のデザインを試みた。今回の調査結果は,中吊り広告ばかりではなく,文字を主とした広告のデザインにあたっての有用な参考資料になると考える。