著者
駒田 真由 横山 直 湯浅 貴裕 添田 真司
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.16, no.6, pp.810-816, 2013-12-31 (Released:2014-01-15)
参考文献数
2

東海大学医学部付属病院(以下,当院と略す)は東日本大震災に対する医療支援活動を石巻市で2011 年3 月27 日〜5 月2 日まで行った。今回,その際に薬剤師が行った活動の取り組みについて報告する。薬剤師が医療支援活動に参加するにあたり,当院薬剤部の医療支援体制を構築し,災害対策担当薬剤師,後方支援担当薬剤師,被災地担当薬剤師を選出した。災害対策担当薬剤師の指揮・統括のもと,後方支援担当薬剤師は,医薬品や薬剤関連物品の選定・準備を行い,被災地支援担当薬剤師は被災地にて調剤・投薬・服薬指導等を行った。この支援体制で薬剤師の医療支援活動をサポートし,全体的には円滑な活動ができたと考える。その一方で,さらに適切な医薬品選定や薬剤関連物品の軽量化に加え,医療支援活動経験者の育成が課題であることが明らかになった。