著者
中田 行重 井上 菜々 斧原 藍 澁川 沙由理 武 宏美 西中 さおり
出版者
関西大学大学院心理学研究科心理臨床学専攻
雑誌
Psychologist : bulletin of the Graduate School of Professional Clinical Psychology, Kansai University = サイコロジスト : 関西大学臨床心理専門職大学院紀要
巻号頁・発行日
no.4, pp.1-10, 2014

共感は多くの対人援助職における重要な技能であるが、性的暴行やいじめ問題の防止のために共感訓練の機会が増加している現在の状況を考えると、一般市民にとっても意味のある心の在り方のように思われる。共感訓練はこれまで言語的応答に焦点を当ててきたが、パーソンセンタードの理論からは共感は言語的応答ではなく内的態度であると言われている。共感訓練の必要性とその理論を背景に筆者らは一般市民のための共感訓練ワークショップを2回開催した。本稿はその様子と参加者の感想を紹介し、この経験から筆者らが学んだことを述べるものである。