- 著者
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澁川 紀代子
成田 浩二
下岡 良典
森田 一豊
- 出版者
- 一般社団法人 日本内科学会
- 雑誌
- 日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
- 巻号頁・発行日
- vol.99, no.11, pp.2830-2831, 2010 (Released:2013-04-10)
- 参考文献数
- 5
Streptobacillus moniliformis感染症は皮膚発疹と関節炎を特徴とする急性熱性疾患で,通常はネズミの咬傷によって人に感染し鼠咬症と呼ばれる.症例は糖尿病を基礎疾患にもつ87歳男性.左肩関節痛と腰痛で発症し,両足に数mmの線状の傷を多数認めた.入院時の血液培養でグラム陰性桿菌を検出し,16S rRNA遺伝子特異的PCR法にてStreptobacillus moniliformisと同定され鼠咬症と診断した.PAPM/BP,MINOを投与し,AMPC内服継続によりCRPは陰性化した.