著者
澁谷 和幹
出版者
千葉大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

筋萎縮性側索硬化症(ALS)の運動神経細胞死の原因の一つとして、運動神経の過剰興奮性が考えられている。ALS運動神経細胞死と過剰興奮性の関係を支持する所見として、以下の報告を行った。運動神経興奮性増大を示唆する筋痙攣とALS進行速度の関係を報告した。脱力の発症前から筋痙攣のある患者の方が、ALS進行速度が速かった。また、ALS皮質運動野の興奮性増大は、病期の進行と共に顕著となることを報告した。更に神経興奮性制御と細胞死の関連を検討するため、Naチャネル阻害薬であるラコサミドを用いてALS患者を対象とした臨床試験を実施した。