著者
濱田 利久
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.124, no.1, pp.23-26, 2014-01-20 (Released:2014-03-18)
参考文献数
10

ブルーリ潰瘍はMycobacterium ulceransやその亜種(本邦ではM. ulcerans subsp. shinshuenseが同定されている)の非結核性抗酸菌による亜急性または慢性の皮膚感染症で,アフリカ・オーストラリアに加えて中南米や,頻度は低いが中国・日本からも発症例が報告されている.菌の産生する脂質毒素(マイコラクトン)によって,深い皮膚潰瘍を形成しうる.ごくまれな皮膚感染症だが本邦でも本州の広い範囲および九州からも報告例がみられる.