著者
瀧口 益史
出版者
広島国際大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-10-20

亜鉛は必須微量元素である。その亜鉛による抗がん機構について研究を行った。一過性の細胞内亜鉛濃度の増加は、がん化した細胞などを死に導くアポトーシスを誘導した。亜鉛により誘導されるメタロチオネイン(MT)のがん悪性化に対する影響を調べた。その結果、MTはがん悪性化を促進する可能性が示唆された。このように、亜鉛は一方ではがん細胞を死に導き、もう一方ではがん悪性化を促進するという二面性を持つことが明らかとなった。