著者
瀬戸 和明 吉田 茂二郎 今永 正明
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿児島大学農学部演習林報告 (ISSN:03899454)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.1-10, 1995-10-20

近年日本でも,地理情報システム(GIS)が森林経営に応用されるようになってきている。この研究の目的は,GISを鹿児島大学佐多演習林に応用することとこのGISの有効性を評価することにある。この研究では,テラソフト(ビジュアルサイエンス社)が利用された。各小班ごとの森林情報を基礎にデータベースが構築され,森林基本図,林分表,地形,および道路がこのデータベースに納められている。この研究では,地図に関する問題,すなわち現行の森林基本図はGISの精度に耐えるものではないことが指摘された。現在,各県の林務課はこのGISを県の森林経営管理に応用することを計画しているが,筆者らは完全な地図の整備を行うことが先決であると考える。