著者
松峯 敬夫 広田 英夫 前田 秀一 福留 厚 青木 幹雄 瀬戸 輝一
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1109-1111, 1986-07-20

腺扁平上皮癌と扁平上皮癌 同一癌巣内に,腺癌と扁平上皮癌の像を併存する癌は,一般に,腺扁平上皮癌(adenosquamous carcinoma)と呼ばれている. 比較的稀なtypeであり,胃や腸にみられる機会はごく少ないが,胆道では,はるかに高率に発生するといわれ1),胆嚢癌における筆者らの検索でも,31例中7例,22.6%に腺扁平上皮癌が見出されている(表).このような癌巣中に占める腺癌と扁平上皮癌の比率はさまざまであり,時として,100%近く扁平上皮癌成分により占められることもあるが,純型の扁平上皮癌(squamous cell car—cinoma)とみなし得るものは極めて稀である.

2 1 1 0 腸チフス

著者
松峯 敬夫 広田 英夫 福留 厚 青木 幹雄 森田 博義 瀬戸 輝一
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.590-591, 1985-05-20

近年腸チフスは激減し,特に重症例をみる機会は稀となつているが,出血や穿孔を起こし,確定診断の得られぬまま腸切除が行われる例も皆無ではなく,今日でもなお緊急手術を要する腸疾患として,その存在を念頭に置く必要がある. そこで今回は,当院で経験した2例の穿孔例(表)のうちから,広範囲腸切除を施行した1例を選び供覧する.

2 1 1 0 腸結核

著者
松峯 敬夫 福留 厚 広田 英夫 松尾 聰 青木 幹雄 瀬戸 輝一
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.458-459, 1985-04-20

近年激減したとはいえ,腸結核は今なお時折見受けられる疾患といえる.ただ最近では,治癒傾向の強いmildな症例が増え,広汎な乾酪壊死を示す典型例が著しく減少し,腸結核自体の診断をより困難なものにしている. そこで今回は,数個の開放性潰瘍を伴う腸結核の1例を取り上げ,その病理像の特徴を呈示する.
著者
松峯 敬夫 広田 英夫 福留 厚 嘉和知 靖之 青木 幹雄 瀬戸 輝一
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1627-1629, 1985-12-20

化生のtype 胆嚢にみられる化生のパターンは,基本的に胃の化生組織と異なるわけではなく,おおむね粘液腺化生(偽幽門腺化生,偽Brunner腺化生)と腸上皮化生の2種のtypeに大別される(表).1-3)これらの化生上皮は,同一部位に隣接して分布し易く,十二指腸粘膜に似た化生巣(十二指腸化,duodenalization)として見出されることが多い(図1,2). このほか,わずかながら胃型上皮や扁平上皮巣が見出されることもあるが,いずれもごく稀な変化に過ぎない.また文献上,胃底腺化生,膵化生といった報告もあるが,迷入とする意見も多く,一般に化生として受け入れられているわけではない.
著者
松峯 敬夫 広田 英夫 前田 秀一 福島 亮治 青木 幹雄 瀬戸 輝一
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1369-1371, 1986-09-20

化生のtype 前述したように,胆嚢にみられる化生組織は,おおむね,粘液腺化生(偽幽門腺化生,偽Brunner腺化生)と腸上皮化生の2種のtypeに大別される.いずれも胆道全般に共通した再生変異であり,胆管においてもしばしば同様の変化が見出されている1〜4). 化生の進展とともに,胆管粘膜は次第にその形態を変え,両化生組織の単一,あるいは複合分布により,胃の幽門洞部や十二指腸粘膜に似たさまざまな過形成巣を生じていくが,このような変化はまた,胆嚢にみられる化生巣の性状ともよく一致している.
著者
松峯 敬夫 広田 英夫 嘉和知 靖之 成瀬 好洋 青木 幹雄 瀬戸 輝一
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1169-1171, 1985-09-20

胆嚢穿孔,胆汁瘻とも,有石胆嚢炎に起因する重要な合併症として知られている. いずれも比較的稀な疾患とされ,最近20年間における筆者らの経験でも,胆嚢穿孔(開放性穿孔)と呼び得るものは,1,642例の胆嚢炎手術例中,僅か5例,0.3%と少なく(表1),また胆汁瘻(胆嚢瘻)にしても,同期間中,14例を数えるに過ぎない(表2).