著者
瀬戸内 秀規
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A2(応用力学)
巻号頁・発行日
vol.75, no.2, pp.I_301-I_311, 2019

<p>Cam-clay モデルの硬化則に対する対数間隙勾配のべき乗則の適用性を検証した.また,地盤材料の圧縮に伴う密度の増加を考慮した圧縮剛性を提案するとともに,せん断に伴って同じ定常状態に遷移するダイレイタンシー特性を表現できるモデルを対数間隙ひずみに基づいて提案した.</p><p>その結果,硬化則に対する対数間隙勾配のべき乗則の適用性が示された.また,圧縮剛性を記述する硬化係数を初期相対塑性ひずみの関数で与えることで任意土粒子構造土の初期圧縮剛性を表現でき,硬化係数を塑性ひずみと同期させることで間隙空間の減少に伴う圧縮剛性の増加を表現できた.さらに,せん断に伴って相対塑性ひずみが解消するように相対塑性ひずみの発展則を与えることで,任意土粒子構造土のダイレイタンシー特性を表現できた.</p>
著者
瀬戸内 秀規
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A2(応用力学) (ISSN:21854661)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.I_399-I_410, 2015 (Released:2016-02-22)
参考文献数
16

一次元単調圧縮下正規圧密砂の粒子破砕を考慮した応力-ひずみ構成則を砂粒子の骨格構造の振る舞いに立脚して開発した.「骨格構造弾塑性成分の対数間隙ひずみ勾配Δεes/Δσ(領域I)と粒子破砕骨格構造崩壊成分の対数間隙ひずみ勾配Δεc/Δσ(領域II)は,それぞれ圧縮応力σに対してべき乗則に従う」という現象論的に見出した仮定に基づいて応力-ひずみ構成則を誘導した.さらに,粒子破砕骨格構造崩壊に伴う砂の骨格構造低位化効果を記述するひずみの発展則(領域III)を粒子破砕骨格構造崩壊ひずみεcを内部変数に組み込んで提唱するとともに,実測との照合によりその適用性を実証した.広範のひずみ領域を記述できる本構成則は,既往の数値モデルの表現能力向上に資するものと考えられる.