著者
山敷 拓也 羽賀 俊雄 熊井 真次 渡利 久規
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集A編 (ISSN:18848338)
巻号頁・発行日
vol.79, no.804, pp.1156-1160, 2013 (Released:2013-08-25)
参考文献数
5

A vertical type high speed twin roll caster is able to cast an aluminum alloy strip directly from a molten metal that is poured between the rotating rolls. However defects such as small cracks and unsound thickness distribution of the cast strip occur at faster roll speed. They are related to the contact condition of the roll surface and the melt. In the present study, we used the grooved roll to eliminate the defects, and to save the cost at the same time. We experimented using several grooved rolls with different patterns. When the groove width was 0.45mm; depth 0.2mm; pitch 0.1mm and 1.0mm, stable casting was possible. The shape of bulge was formed on the cast strip surface by the grooved roll. As a result of the color check, the grooved roll could eliminate the small cracks. The surface condition of the strip was more sound using the grooved roll with the pitch of 0.1mm than that of 1.0mm. Stopping the rotated roll during the casting, we observed the contact condition between the melt and the roll, and confirmed how the bulge was formed. To cold-roll for strip with bulges was possible and the bulges was erased. To cast for the sound strip was possible by the vertical type high speed twin roll caster with grooved rolls.
著者
布村 成具 山中 昇 下条 雅幸 熊井 真次 肥後 矢吉 福井 泰好
出版者
東京工業大学
雑誌
試験研究(B)
巻号頁・発行日
1992

KISCC(応力腐食割れ臨界応力拡大係数)は厳しい環境下での構造物の機械的機能を保証する指標とし重要な値である。その物理的意味は確立しているが、統計的バラツキと時間に依存する因子を含むため、この値を高精度に求めるためには過大な設備労力と時間が必要とされるのが現状である。KISCCを高効率にに求める方法を開発して、十分な量のKISCC試験の実行可能にして厳しい境下で用いられる構造物や機械要素の安全を確保することをこの研究の目的とした。本機の試作の成果を検証するためには長時間計測が必要であり、循環系及び計測系をを整備し、長時間安定に関する各種の検討実験を行った。無人計測系の整備は市販ソフト及び研究室開発ソフトによて行っているが、一長一短があり、目的とした市販パソコン程度の機器による信頼性の高い汎用手法の確立がまだなされていない。極微電圧の計測に用いるアナログ回路のノイズの統計的な除去に別のアルゴリズムの適用が必要と思われる。これらの検討はすでに準備された機器、ソフトを駆使して解決出来るものと考える。高力アルミニウム合金の3%NaCl溶液中でKISCC試験を続行され、貴方のデータの確認を行った。破面からのき裂伝播による情報と計測速度を関連づけるべく数百の破面SEM写真の画像解析を行った。この関連は現在のところあまり明瞭でなく、より高度(トンネル顕微鏡、原子間力顕微鏡)の観察に基づく必要があると結論づけられた。き裂伝播速度を測定しない超集積8試片の試験の可能な装置の設計を行った。分担研究者山中はアルミニウム基シラス傾斜機能複合材料の食塩水中でKISCC試験を行こない、プラトウ域のき裂伝播速度とシラス傾斜配分の関連を検討し、地域の要望の高いこの材料の実用化を図った。付加電位によるき裂先端挙動を解析し加速試験の可能性の検討及び腐食環境中のアコーステックエミッション法によるき裂検出精度の改善は、有意な結果は得られなかった。予定した3000時間試験は装置の安定性より行えなかった。研究場所を代表者の新職場に移し、これを完成させる。