著者
宮地 清光 猪原 明子
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.108, no.10, pp.2107-2115, 2019-10-10 (Released:2020-10-10)
参考文献数
17

45~55歳の期間は更年期と呼ばれており,エストロゲン低下が女性特有の多彩な症状をもたらす.その症状に加え,朝のこわばり,手指の疼痛ならびに乾燥感があると,関節リウマチやSjögren症候群ではないかと心配し,内科医を訪れる患者が多い.関節の腫脹がなく,CRPの上昇がなければ,関節リウマチの可能性は少ないが,リウマチ反応がみられ,抗CCP抗体及び抗核抗体が陽性である場合は,適切な対応が必要である.閉経後であれば,ホルモン補充療法が有効であることが多い.