著者
王 志遠 松尾 文碵
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.37-38, 1992-02-24

トランザクション処理における楽観的並列制御法は,共用オブジェクトへのアクセスが,他のトランザクションと競合していないことを楽観的に期待してトランザクションの実行を開始し,実行終了時にデータの一貫性(consistency)が保たれているかを調べる。もし,一貫性が保たれていれば,実行結果をデータベースへ書き込み,そうでない場合は,トランザクションの実行を不成功終了とし,再び実行するという方法である。本稿では,マルコフ過程モデルによって,通常の楽観的並列制御方式を解析できるとこを示す。そして,新たな楽観的並列制御法を提案する。その方法は,トランザクションの読込みオブジェクト集合が読込みの前にわかっている場合,トランザクションの実行の前に,トランザクションの読込みオブジェクト集合が実行中のトランザクションによって書き換えられるかどうかを調べ,更新される可能性がない場合にのみ実行に移す方法である。この方式をマルコフ過程モデルによって解析し,効率がどの程度改善されるかを示す。