著者
田坂 直季 小坂 直敏
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.21, pp.1-5, 2012-08-02

音響信号に対する時間長の伸縮やピッチ変換は,通信や音楽応用などにおいて重要である.また,これらの処理に優れた方式には,時間領域での TD-PSOLA 方式と,周波数領域でのフェーズボコーダ方式がある.本稿では,われわれが新たに提案したフェーズボコーダ方式と,TD-PSOLA 方式について,時間伸縮,ピッチ変換を適用し,品質を比較して評価する実験を行い,その性能を評価した.その結果,いずれの方式も変換の度合いが大きくなると品質が劣化すること,時間伸縮ではフェーズボコーダの方が音質がいいことが確認できた.For time-scaling and pitch conversion of acoustic signal, TD-PSOLA in the time-domain and Phase-Vocoder in the frequency-domain are well known framework. We apply time-scaling and pitch conversion to newly proposed phase vocoder and TD-PSOLA, and run an evaluation test of sound quality for these two synthesis methods.