著者
高野 志歩 田村 みゆ 富岡 真由 秋信 有花 倉光 君郎
雑誌
情報教育シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2021, pp.147-151, 2021-08-21

大学入試センターが公表した大学入学共通テスト(情報)のサンプル問題において擬似コードが用いられたことから,擬似コードによるプログラミング教育は,今後高校生の間に広がる可能性がある.擬似コードは,自然言語による理解しやすさもあり,プログラミング教育に導入しやすいという利点がある一方で,実際に動くコードを書くことなくプログラミング学習を済ましてしまうケースが増える懸念もある.本稿では,自然言語によるプログラムの理解のしやすさを活かし,かつ段階的にプログラミングを覚えることのできる新しいプログラミング言語処理系 Samoyed を提案する.Samoyed の試作を通して,プログラミングに自然言語を取り込む際の多くの技術課題が明らかになった.本発表では,Samoyed の構想と試作開発の状況を報告したい.
著者
秋信 有花 縫嶋 慧深 田村 みゆ 倉光 君郎
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.25, 2021-05-12

深層学習技術の登場により,近年の自然言語処理は目覚ましい発展を遂げている.同様に,プログラミング言語処理やさらにソフトウェア工学分野において,深層学習技術の活用は大いに期待されるものとなっている.我々は,深層学習による自然言語処理技法をより直接的に適用しやすくするため,プログラミング言語と双方向変換可能な形式日本語CJを提案する.CJは,構文レベルで形式的に定義され,決定的な構文木を導出でき,プログラミング言語を含む任意の形式言語と双方向変換となっている.一方,CJは日本語として自然に解釈することができ,既存の自然言語処理も適用可能である.本発表では,CJの設計と実装を報告する.